ゲーム理論-ゲームタイプ



協力関係によるゲーム分類

協力ゲーム (cooperative game)

協力ゲームとは、複数のプレイヤーによる提携 (coalition) 行動が可能であるゲームです。

プレイヤー間で話し合いが行われ、その結果到達した合意に拘束力がある状況を生みます。

多くの場合、提携行動は提携をする各プレイヤーが自身の利得を増加される場合において行われます。


非協力ゲーム (noncooperative game)

非協力ゲームとは、プレイヤーが提携しないゲームです。

なお、協力ゲームと非協力ゲームとの区別は「制度的なもの」であり、プレイヤーが拘束力のある合意を形成する制度的な枠組みがない場合、そのゲームは非協力ゲームとなります。


利得の総和によるゲーム分類

定和ゲーム(fixed-sum game)

定和ゲームとは、各プレイヤーの正負の利得の総和が一定になるゲームです。

定和ゲームとゼロサムゲームは論理的には同じものであり、数理的に変形させることができます。

例えば、ある製品市場のシェア獲得ゲームであれば、「A社が60%、B社が40%のシェアを分け合っている」と考えれば定和ゲームだが、シェア50%を基準に「A社が+10、B社が-10」と考えることでゼロサムゲームとみなすことができます。


非定和ゲーム(non-fixed sum game)

定和ゲームとは、各プレイヤーの正負の利得の総和が一定ではないゲームです。

多人数でプレーできるシミュレーションゲーム、ロールプレイングゲームなどのコンピュータゲームは、協力の正否によって全員が敗者となる可能性があり、非定和であると言えます。


ゼロサムゲーム(zero-sum game)

ゼロサムゲームとは、ゲームにおける全プレイヤーの利得の総和がゼロになるゲームです。

一部のプレイヤーが得る利益は他のプレイヤーの支払いであり、勝者と敗者において利益と不利益が一致します。

ゼロ和ゲーム、零和ゲームとも呼ばれます。


参加者がお互いに費用を持ち寄るマージャンやチンチロリンなどの賭博がゼロサムゲームの例として挙げられます。

また、競馬やパチスロなどの賭博は、主催者側の取り分を除けば敗者から集めた資金を勝者で分け合う仕掛けになっているため、ゼロサムゲームに該当すると言えます。


非ゼロサムゲーム(non-zero sum game)

非ゼロサムゲームとは、ゲームにおける全プレイヤーの利得の総和がゼロにならない(総和がゲームの前と較べて増加もしくは減少する)ゲームのことです。一部のプレイヤーが得る利益が他のプレイヤーの損失にならないことがあり、ゲーム参加者全員が得をしたり、損をする場合があり得ます。

非ゼロサムゲームは、獲得する対象が固定的もしくは限定的でない場合に発生します。

(非ゼロ和ゲーム、非ゼロ和的状況、ポジティブ・サムゲームとも呼ばれます。)


例えば、資本主義社会は常に富(利益)が増加することから、非ゼロサムゲーム(非ゼロサム型の社会)だと考えられます。

商取引においては、誰かが獲得して誰かが失う(win-lose)というゼロサム的状況だけでなく、両者が利益を得られる(win-win)という非ゼロサム的な取引も発生します。

資本以外にも知識や技術を絶え間なく増大させることからも非ゼロサム的状況が発生します。


進行性によるゲーム分類

同時進行ゲーム

同時進行ゲームとは、プレイヤーがお互いに相手の次の行動を知らない状態で、意志決定を行うゲームです。

代表的なゲームとして、じゃんけんやポーカーなどが挙げられます。

同時進行ゲームでは、各プレイヤーは相手の行動を予測しつつ、自分の行動を選択することになります。

なお、両者が同時に行動をとるため、先手番と後手番による優劣は発生しません。


交互進行ゲーム

交互進行ゲームとは、ある順序に従ってゲームを進行させ、各プレーヤーは自分と相手の行動を交互に判断して意思決定するゲームです。

代表的なゲームおして、チェスや将棋などが挙げられます。

交互進行ゲームでは、各プレイヤーは自分の行動に対して相手がどのような行動にでるのか、さらにその後どう対応するか、先を読んで推量しながら意志決定を行います。

分析する場合には、「ゲームの木」(Game Tree)を記述すると把握しやすくなります。


情報性によるゲーム分類

情報完備ゲーム (game with perfect information)

情報完備ゲームとは、各プレイヤーに全ての情報(互いに相手の手の内)が公開されているゲームです。

代表的な情報完備ゲームとして、将棋やチェスなどが挙げられます。

完全情報ゲームでは、運に左右されず、ほぼ実力通りの結果となります。


不完全情報ゲーム

不完全情報ゲームとは、各プレイヤーの持つ情報に差があるゲームです。

代表的な不完全情報として、相手に見えない手札を持つトランプゲームや麻雀などが挙げられます。

不完全情報ゲームでは、手札などの条件によっては、運で実力を覆す結果となります。

なお、不完全情報ゲームにおいて、全プレイヤーが同じ部分情報を共有するゲームを「情報対称ゲーム」といい、そうでないゲームを「情報非対称ゲーム」といいます。



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